なぜドローンはここまで進化したのか?
どうもDRONE WALKER(ドローン ウォーカー)編集長の吉武穂高です。
今回はDJI社など主要ドローンに組み込まれている『GPS』についてご紹介します。
現在ドローンがこれだけ普及するようになったのは、いくつか理由があります。
スマートフォンが流通したことにより高性能で小型のパーツが安価になったこと、また技術の進化により「操作」がより簡単になったことが挙げられます。
この操作を簡単にする技術として『GPS』の技術があるためです。
『GPS』という単語を聞いたことがある人がほとんどで今の携帯電話には、ほとんどGPSの機能が備わっております。
とても身近な『GPS』ですが、多くの方はその仕組みを説明できないと思います。
携帯電話であれば、知らなくてもなんとな〜くでもその恩恵にあずかることができますが、ドローンの場合はそうはいきません。
安心・安全にドローンを飛行させるために、しっかりGPSの仕組みを学んでおきましょう。
GPSとは
Global Postitioning System グローバル・ポジショニング・システム
宇宙に存在しているGPS衛星から送られてくる信号を受信して、現在地球のどの位置にいるか正確に把握することげできるシステムになります。
GPSを使った機能はあなたの身の回りにも数多く溢れております。
代表的なのが「車のカーナビ」「携帯電話」「デジタルカメラ」「ノートパソコン」などにも搭載されております。
GPSの仕組み
宇宙空間には30以上のGPS衛星が飛んでおり、そのうちドローンの上空を飛んでいるGPS衛星が発している信号をキャッチします。
GPS衛星は常に正確な時間を信号として送信していますが、GPS衛星と地上では距離があります。
そのため地球上にあるドローンの位置によって多少信号をキャッチするのに時間の遅れが生じてしまいます。
そして宇宙上にある複数のGPS信号をそれぞれバラバラにキャッチするため、それぞれの受信時間にわずかなズレが生じます。
このズレを解析して、正確な現在地を割り出すのがGPSになります。
GPSで正確な位置情報を割り出すためには最低4つ以上のGPS信号を受信する必要があるため、常にGPS信号を受けやすい位置でドローンを操作する必要があります。
なお多くのGPS衛星は赤道上に存在しているため、より赤道に近い方がGPS信号をキャッチしやすくなります。
分かりやすく言うと、北海道より沖縄の方がGPSの信号をキャッチしやすいということです。
現在のドローンは高性能なGPSを搭載している。
今のドローンの多くはGPSを搭載し、自ら正確な現在地を把握することができます。
そのためプロポなどで正確な位置にいるように指示をするとその場でホバリングを続けたり、ボタン一つで設定したホームポイントまで戻ってきてくれたりします。
https://drone-aerial-corps.com/2016/07/01/phantom4-return-to-home/
リターントゥーホーム機能を説明した動画
GPSの弱点
GPSはドローンはもとより数多くの場面で私たちの生活になくてはならない存在になりました。
しかし、大きな弱点が一つあって、それは、
「建物の中ではGPS信号を受信できない」ことです。
GPS信号は直進性が強く、建物など信号を反射してしまう場面では正確に信号を受信してくれません。
そのため「高い建物」が多い場所や「厚い雲」などに覆われているような条件だと普段よりも受信の感度が悪くなります。
GPSの受信が困難な環境をあげます。
- 建物の中
- ドローンと操縦者の間に建物など障害物があること
- 雲が分厚い天候
- 山奥
- 滝壺
などがあります。
GPSモードとATTIモード
『GPS』の捕捉ができないと、ドローンは完全手動の『ATTI』モードに切り替わってしまいます。
この時、初めて手動操縦を経験すると、たいていの場合はパニックに陥ります。
そのため、ドローン操縦士は常に『GPS』の受信状況に気を配り、場合によっては『ATTI』モードでの操縦にも備えておかねばなりません。
https://drone-aerial-corps.com/2017/10/20/atti/
まとめ
ドローンを安全に飛行させる上でもGPSの機能をしっかり理解しておくことが大切になります。
初心者の方で墜落させてしまっても、こういった基礎をりかいしていないと肝心の
「なんで墜落したのか?」
ということが理解できなければ次に活かすことができませんし、下手をするとずっと気付かずにドローンを操作し続けることになります。
GPSに限らず、ドローンの知識と技術は両方しっかり学んで生きてきますので、常に勉強をしていきましょう!