DJI『Tello』3つの弱点!空撮映像の乱れを改善するために・・・

どうもDRONE WALKER(ドローン ウォーカー)編集長の吉武穂高です。
ドローン入門者にとって、非常に定評の高い『DJI社のトイドローンTELLO』
- 価格が安い:1万円台で購入可能
- 200g未満で航空法の規制に縛られない
- 飛行が非常に安定している
- 空撮写真が撮影できる
- プログラミング教育とも相性がよい
というわけで、非常に優秀なドローンになります。
このブログを見ていただいている方の中にも、すでにお持ちではないでしょうか?
この記事の目次
DJI『Tello』3つの弱点とは??
しかしそんな『Tello』にも弱点があります。
- まともな空撮映像が撮影できない!!
- 映像の保存にマイクロSDカードを使っていない
- 基底部(足)が短い
の3点になります。
空撮写真の場合は、狙いをすませば、なかなかいい画質で撮影することができます。

facebookやInstagramなどSNSで公開する分には十分に楽しめる画質だと思います。(さすがにプロクラスのカメラ機材とは程遠いですが、)
しかし、空撮映像を撮影する場合は以下の弱点があります。
- マイクロSDカードでの保存できない
- 映像の遅延が発生しすぎる
この2つの弱点があるため、余程運がよくない限りいい映像を撮影することは厳しいです。
そんな弱点を改善するため、今回は、3Dプリンターで小型のフルHDカメラを積載できる『ギア』を作成してみました。
では3Dプリンターでのパーツから紹介していきます。
3Dプリンターは瀬戸内DRONE WALKERの技術者『野口』さんが製作

今回、作成した『Tello専用の3Dプリンターパーツ』は、『瀬戸内DRONE WALKER』の技術者『野口さん』が製作したものを使用しております。
ノッティ3Dプリンター工房


3Dプリンターを駆使して、様々なパーツを作成しております。
野口さんが所属する『瀬戸内DRONE WALKER』

瀬戸内DRONE WALKER:https://happydrone.info/
3Dプリンターで製作した『ランディングギア』

Telloは足が短いため、砂場など足場が悪いところで離陸はさせづらいです。
3Dプリンターで上記写真のような『ランディングギア』を作成することでその弱点を克服することができます。
高さはおおよそ2〜3cmほどであり、重量も10g以下なので飛行そのものに大きく影響することはありません。
その他DJIのドローンでいえば、
- MavicPRO
- MavicAIR
なども足が短いため、『別売りのランディングギア』がおすすめです。
装着は1タッチで簡単

ドローン側部に簡単に装着することができます。
3Dプリンターで製作した『カメラ専用ギア』

冒頭でも触れましたが、Tello最大の弱点は
まともな空撮映像が撮影できないこと
です。
正直そのまま純正のカメラを使っていては、マイクロSDカードを挿入することもできませんし、画像の遅延もどうすることもできません。
だったら、別で小型の『フルHDカメラ』を装着できるようにすればいいじゃないか!
というわけで開発してくれたのが、上記のパーツになります。
これに以下の小型カメラを装着します!
『フルHDカメラ』|ARRIS Firefly Micro HD 1080P FPV

- 価格:3990円
- 映像性能:1080p
- 160度広角カメラ搭載
- 重量:13.6g
- 運用時間:1時間
- 充電時間:2.5時間
- データ保存:マイクロSDカード
使用したフルHDのカメラはARRISのFPVアクションカメラになります。
小型ながらフルHDで撮影することが可能になってます。
実際どれほどの映像で撮影できるかは使ってみなければ、わかりませんね。

Telloの映像面での弱点である『外部SDカード』に未対応であるため、遅延した映像をそのまま読み込んでしまう問題はこちらのカメラを使うことで解消できます。
映像品質もスペック上はこちらの方が上ですね。
実際に『Tello』を飛ばしてみた

というわけで、実際にこのドローンを使って映像を撮影してみました。
本日、天候は晴れ、風速は2m程度になります。
フルHDカメラで撮影した映像|室内
思ったほど、綺麗な映像にはならなかったですね。
カメラのセンサーサイズが小さく、室内のためか若干画質が粗めです。
あととにかくこのカメラ撮影できてるかよくわからない!!
操縦した感覚はこれまでのTelloとそこまで変化なし!
一番懸念していたポイントは、小型カメラの装着とランディングギアの装着により、
- ドローンの機体バランスが崩れる
- 風の抵抗が大きくなる
ということでした。
実際に操縦した感覚は思った以上にスムーズに操縦が可能で、むしろ重量が増えた分、安定したかのようにも感じました。
映像は小型カメラの使用方法を誤り、うまく録画できませんでしたので、再度撮影を行い公開します。
少々お待ちください。
おまけ|レゴブロックを積載
もう一つおまけで『レゴブロック』を積載できるパーツも作っていただきましたので、飛行動画になります。
『Tello』自体が非常に安定した飛行性能のため、安心して飛ばすことができました。
トイドローンの部類になりますので、こういう遊び心もあっていいと思います。
まとめ|ドローン×3Dプリンターで新しい可能性

DJIのTelloに限らず、今では200g以下のトイドローンで安定した飛行が可能なモデルはどんどん登場しております。
以前ブログで紹介した『Tiny系のマイクロドローン』による映像もプロモーションビデオなどに使用できるレベルになってきました。
- Tello
- 小型のフルHDカメラ
- 3Dプリンター
など単体ごとは別ジャンルごとに素晴らしいツールは、現在たくさんあります。
それらをうまく融合活用することで、新しい視点での映像を撮影できるようになったり、全く畑違いの分野で活躍できるツールになる可能性を秘めております。
DJIのドローンは既製品として元々の完成度が非常に高いので、ついついその性能に依存してしまいがちですが、それだけでは非常に勿体無いですね。
既存の発想に捉われることなく、面白い活用法を編み出していきたいです!
ご協力|瀬戸内DRONE WALKER

今回はDRONE WALKER(ドローン ウォーカー)の瀬戸内チームの3Dプリンター職人野口さんに製作していただきました。
もしこの3Dプリンターのパーツについて、気になる方は下記リンク『瀬戸内DRONE WALKER』までご連絡ください。
瀬戸内DRONE WALKER:https://happydrone.info/